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【B型肝炎訴訟】 5人の長い戦いが、予防接種でB型肝炎になった大勢の人を救った

~弁護士 北村明美のB型肝炎ブログ~

 

B型肝炎特別措置法ができて、たくさんの人が助かっています。

 

1989年、5人のB型肝炎患者が原告となって、国を被告として、慰謝料1000万円、弁護士費用150万円を請求するため、札幌地裁に訴訟を起こしました。

 

2000年に判決が下りましたが、なんと、原告の敗訴でした。

 

5人の原告は控訴し、2004年、札幌高裁で一部勝訴しました。

 

国も、敗訴した原告も上訴し、2006年、最高裁判決がなされました。

なんと、1989年から、17年もかかった、大変な訴訟だったのです。

 

しかし、すぐにB型肝炎特別措置法が制定されたわけではありません。

 

B型肝炎患者の方700名以上から、集団訴訟が提起されました。

 

C型肝炎特別措置法の方が、政治力学により、2008年1月、先に制定されました。

 

政治力学というのは、当時の首相であった福田康夫首相の人気が落ち、支持率が下がったため、支持率を上げるためにマスコミでスクープされていたC型肝炎患者を救済する法律を、急きょ制定したのです。

 

B型肝炎特別措置法が制定されたのは、2011年、施行されたのが2012年1月13日です。

 

札幌の原告5名の方々には、ただただ、感謝の気持でいっぱいです。

 

ただ、基本合意書に基づくものなのか、医療現場では検査しないものを要求されることがあるので、その点の改善を、厚労省にはお願いしたいと思っています。

 

また、医師法は、ぜひ改正し、医療記録の永久保存を心から望んでいます。

 

平成28年10月3日

弁護士 北村 明美

 

 

 

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