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【B型肝炎訴訟】 カルテの永久保存化を!(医師法改正)

~弁護士 北村明美のB型肝炎ブログ~

 

カルテの保存期間は、医師法でわずか5年と定められている。しかし、かつては、5年で廃棄してしまう病院はなかったと思う。

ところが、近時、カルテを含む医療記録がわずか5年で廃棄されているケースをいくつか経験した。

カルテが無くて困っているのはC型肝炎の患者だけではない。B型肝炎ウィルスに罹患して肝ガンや重い肝硬変で死亡した親を持つ方やB型肝炎ではない他の原因で死亡した母親や兄姉を持つB型肝炎の患者さんらである。

私はカルテの無いC型肝炎の患者さんたちの国家賠償請求訴訟だけでなく、B型肝炎の国家賠償請求訴訟にも携わっている。

C型肝炎の訴訟においては、フィブリノゲン製剤又は特定血液凝固第Ⅸ因子製剤が投与された事実を立証せねばならず、それが難しい。カルテが廃棄されていて存在しないことが、患者側の立証をより難しくしている。

それに比べてB型肝炎国賠訴訟では、予防接種を受けたこと自体は、マッカーサーが予防接種制度を導入した昭和23年に7歳であった昭和16年7月2日~昭和63年1月27日までの生まれであれば、推定される。注射器などの連続使用も推定される。

B型肝炎で一番難しいのは、その他の要因が無いこと、特に母子感染ではないことを立証することである。母親がすでに死亡している場合、年上の兄姉がB型肝炎ではないことを立証できればOKとされている(年下の弟や妹ではだめだということになっている)。

 

(xさんのケース)

母は50年も前に死亡。兄は7年前に病院で死亡。58才だった。年上の兄姉は、その兄しかいない。

7年前のカルテがあれば、入院していたので、HBs抗原が(+)か(-)かを調べているはずだ。しかし、カルテは残っていなかった。その病院は、5年経ったカルテは、順々に廃棄していく方針だというのである。

 

(yさんのケース)

yさんは、長子であり、年上の兄姉はいない。

母子感染ではないということを証明するには、母親の血液検査結果がどうしても必要だった。しかし、母親は、10年前に死亡しており、死亡した病院にカルテ等は残っていなかった。yさんに、母親が他の病院で手術したことはないかと尋ね、思いおこしてもらったところ、17年ほど前に、M大学病院で手術をしているかも知れないという。

そこで、M大学病院に行ってもらったところ、サマリーと看護記録のみがでてきた。それだけでも、ずいぶん助かった。

その他の書類と合わせて、医師に「母親はB型肝炎ではなかったと考える。」という所見を書いてもらうことができた。

 

このようにカルテが残っていれば、救済できるケースがある。

C型肝炎訴訟において、快く証人に立って下さったM医師は「カルテは、今、USBで保存している。USBなら、かさばらないので、永久保存ができる。医師法の5年というのは短すぎますよ。」と述べておられる。

ぜひ、医師法を改正して、カルテ等の医療記録の保存期間を永久にしてほしいと心から願っている。

 

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北村法律事務所 弁護士 北村明美
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